組み立てが簡単なKRHのクサビ式足場

最終更新日 2024年11月20日 by carret

建築工事などで高所作業を行う際には、職人が作業するための足場を設置する必要があります。
足場には大きく分けて、組立足場と吊足場の2種類があります。
組立足場は、パイプや丸太などを使って組み立てた構造物のことをいいます。
ただし最近では丸太を使うことはほとんどありません。
大抵の場合には鋼製のパイプを使用しています。
吊足場とは、屋上や梁などから吊って足場を作ったものをいいます。

クサビ式足場とは

その中で組立足場の1つにクサビ式足場があります。
クサビ式足場とは、鋼管を支柱にして手摺や筋交などを支柱にクサビで緊結して作る足場のことをいいます。
鋼管には一定の間隔で緊結部が設けられています。
ビケ足場と呼ばれることもありますが、これは最初に販売された商品名が由来になります。
組み立てるのが非常に簡単なのが特徴で、ハンマー1本だけでも組み立てることができます。
組み立てるだけではなく解体するのも簡単なので、作業にかかる時間を短くすることができます。
それが建築にかかるコストを下げることにもつながっています。
建築コストでは人件費の割合も大きいので、作業する時間が短くなればその分コストが下がるのです。

資材さえあれば人の力で組み立てることが可能

また、クサビ式は資材さえあれば人の力で組み立てることが可能なので、あらゆるシーンで重宝されています。
近年、クサビ式足場を採用する現場が増えており、木造住宅などの低層建築物から中層建築物まで幅広く使用されるようになりました。
場合によっては高層ビルの補修工事や外壁の塗り替えなどに使われることもあります。
補修工事であればあまり期間が長くならないので、本格的な足場を組まなくても十分ということが理由として挙げられます。
その他にもイベント時に仮設ステージとして使用したり、仮設スタンドなどに使用されることもあります。
建築工事以外にも用途が広がっているのです。

クサビ式足場に使われる部材

クサビ式足場に使われる部材には、ジャッキ・支柱・手摺・鋼製階段・踏板・壁当ジャッキ・先行手摺などがあります。
固定ジャッキは、地盤沈下を防ぐ資材を置いた上に載せてから固定します。
ジャッキの部分には支柱を挿して使います。
支柱にはコマと呼ばれる緊結部が一定間隔であります。
それから支柱には、繋げた時に外れて落下するのを防ぐロックピンも付いています。
手摺は、コマに緊結するためのクサビが左右に付いている鋼管のことです。
踏板は鉄鋼で作られている板で、左右2か所にフックが付いているのでそれを手摺や筋交にかけて使います。

クサビ式足場以外の組立足場

クサビ式足場以外の組立足場には、枠組足場や単管足場があります。
枠組足場は、建枠を中心にしてジャッキや筋交、鋼製板などを組み立てて作る足場のことをいいます。
建枠は鋼管を門型に溶接したものです。
建設現場であるビルの外壁面に沿って設置されます。
枠組足場は強度が高いので、主に高層建築物で作業をする際に用いられています。
ハンマーによる打ち込みもないので、騒音が少ないという特徴もあります。
工事をする際には騒音が問題になることも多いので、騒音が少ないというのは大きなメリットです。
単管足場とは、鋼で作られている単管のパイプに部材を組み立てていって作る足場のことをいいます。
単管パイプと部材の1つであるクランプを軸にすれば、足場の形状を簡単に変えることができます。
そのため木造住宅など低層建築物の外壁塗装を行う際の足場に使われることが多いです。
DIYなどで使われることもあり、部材もホームセンターなどで購入することができます。
狭い場所で足場を作るのにも適していますし、組み立てるのも難しくありません。

クサビ式足場を利用するメリット

クサビ式足場を利用するメリットには、低コストで組み立てやすいということが挙げられます。
枠組足場の場合には高層建築で使うことを前提としているので、資材が重くレッカー車やクレーン車を使う必要があります。
クサビ式はそういったレッカー車やクレーン車を使う必要がありませんし、資材も重くないので扱いやすいといえるでしょう。
使われている部材は亜鉛メッキ処理が施されているので、錆にくいという特徴もあります。
錆びにくいということは耐久性にも優れているということなので、長持ちします。
それに機械やクレーン車等を使わず人の力だけで組み立てられるのは、臨機応変に対応出来るので何かと便利です。
組み立てに必要な時間も枠組足場に比べると短くて済みます。
大体20%程組立にかかる時間を短縮することができるようです。
それにより建築コストも抑えられています。

まとめ

それから使用する資材が大きくないというのも特徴の1つになります。
コンパクトに結束できるので、輸送コストも抑えられるというメリットがあります。
資材の種類も豊富にあるので、小回りがききます。
それにより複雑な形状の建物にも対応することができますし、狭い通路の場合にも幅を変えて使用することができます。
こういった理由から低層や中層の建築物で広く使われるようになりました。

引用元:KRH社長